「ポンと背中を押す営業」に共感して

――『和田裕美の営業手帳』に出会ったきっかけは?

丹羽:私は学生時代から起業を目指し、大学にはほとんど行かずにベンチャー企業の営業職として働いていました。それで営業の本を読みまくっていたんですが、そんななかで和田さんの本に出会って、「よし、この人の言うことをきこう」と思ったんです。

営業ってゴリゴリガツガツしたところも重要ですが、お客さんに対するときは決してゴリゴリではないと思っていたので、和田さんの「ポンと背中を押す」姿勢、ホスピタリティ重視の考え方に共感しました。

最初の本が出てから2年後、2005年に『和田裕美の営業手帳』が出るとすぐに使い始め、以来8年間愛用しています。

――手帳のどんなところが気に入っていますか?

丹羽:一番は週間スケジュールの上に入っている「Weeklyの言葉」ですね。繰り返し読んで「わくわく」とか営業としての精神を自分の中に染み込ませました。『世界No.2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』を読んで、いいなと思っていた言葉が入っているのがよかったです。また、いつも営業の本を持ち歩くわけにはいかないので、巻末の「営業の基本動作」も自分の営業活動を確認したり営業マインドをたたき込むのに非常に役立ちました。

大学在学中、「日本の大学生は平均月60時間アルバイトをしているが、時間の切り売りとしてとらえている人が多い。これを成長機会に変えられたら、大学生が変わり、国際競争力がつくのでは?」ということから「キャリアバイト」というメディアを立ち上げ、これが今の会社設立につながりました。新卒採用に結び付く実践的なインターンシップを、企業と大学に提案し、コンサルティングしています。

会社では、20人ほどの社員全員に手帳を支給し、使い方を統一して活用しています。自分が使ってきてメリットを実感していますし、社員の営業管理には道具が統一されているほうが運用しやすいと考えました。