ポイント7
加筆できるように行間を1行空ける
これも好みによるものの、基本的には1行空きで書いていくことをおすすめします。理由は単純です。まず、書きやすく読みやすいこと。そして、加筆できることです。字が詰まっているより行間がある方が読みやすい。これは説明不要でしょう。
では、もう一つの「加筆」とは何でしょうか。メモを読み返していて、言葉足らずなことがあれば、行間を使って言葉を挿入したり、コメントを書き入れることができるという意味です。
忙しいときや複雑すぎて考えをまとめきれないときなど、その場で思い浮かぶ言葉で書かれたメモには、読み返したとき何を言っているのかよくわからないものがあります。例を挙げれば、
セミナーは芸能の一種になっていないか。
エンターテインメント、見せ物に。
「その場の楽しさ」と「その場の役立ち感」
というメモがあるとします。これは急に思ったことを書いたメモですが、かゆいところに手が届かないというか、おおざっぱすぎる。読み返したときにこんなメモを見つけたら、行の空白を利用して、意味がわかるように加筆しておきます。たとえば次のような具合です。
セミナーは芸能の一種になっていないか。
最近多いビジネス系の、授業というより興業
エンターテインメント、見せ物に。
本当は効力を問われるべきなのに
「その場の楽しさ」と「その場の役立ち感」
“場”を求めるファンの存在で成り立っているのでは?
このように加筆しておけば、それなりに深く考えてまとめた発想メモとして残しておけます。これくらいディテールを書き加えておくと、何ヵ月たっても「何のことかわからない」ということはないでしょう。(最終回へ続く)
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1981年大阪府生まれ。同志社大学文学部でジャーナリズムを学んだあと、出版社、新聞社の記者を経て『情報は1冊のノートにまとめなさい』で著作デビュー。独自の情報整理術や知的生産術がビジネスパーソンを中心に支持を集め、第2弾『読書は1冊のノートにまとめなさい』、第3弾『人生は1冊のノートにまとめなさい』と合わせたシリーズは累計50万部を超えるベストセラーとなった。
ジャーナリストの経験を活かし、ウェブや雑誌のライターとして活動するかたわら“ノート本作家”として、メディア出演・講演などでも活躍中。仕事に活かせるノートや文具の活用法、本とより深く付き合うための読書法、人生を充実させるライフログの技術、旅行や行楽を楽しむための旅ノート・散歩ノートの技術など、活動の幅は広い。趣味は古墳めぐりと自然観察。ついでに写真撮影。仕事だけでなく家庭や趣味でもノートを使いこなすライフスタイルは、NHKやTBSでも放送され反響を集めた。
その他の著書は『旅ノート・散歩ノートのつくりかた』『知的生産ワークアウト』『「処方せん」的読書術』『新書3冊でできる「自分の考え」のつくり方』など多数。
著者エージェント:アップルシード・エージェンシー
http://www.appleseed.co.jp