ポイント6
タイトルを付けて探しやすくする
前項に挙げたノートの中のように、日付ラベルの横にタイトルを書いておく。これも、パッと見て何が書いてあるのかわかるようにするための工夫です。
仕事の心がけを書いておいたり、チームの仲間に紹介したい記事を貼り付けたりしたときには、「プレゼンの心得だな」「販促ミーティングのネタになる」とわかっているので、メモや貼り付けのタイミングでそのようなタイトルを書き込んでおけばいいでしょう。
同じテーマのメモだけをまとめて読み返したい場合は、「プレゼン術」「販促M」などと、特定のタイトルを決めておくと、あとで見つけやすくて便利です。しかし、人間の思考というのは常にはっきりした輪郭を持っているとは限らないので、必ず「タイトル」の付かないものも出てきます。
そういうものはどうすればいいのでしょうか。一つは、迷ったら空けておくことです。日付ラベルの横は空白のままにしておき、読み返したタイミングで、しかるべきタイトルを付ける。企画に関係があると思ったら「企画」と書いておく。
僕の過去のノートを読み返したら、半分近くのメモにはタイトルが付いていませんでした。どうやら、思いつきを一秒でも早くメモするために、タイトルを後回しにし、そのままになったらしい。
しかし、仕事に使えそうなメモや資料は蛍光ペンで囲うなど、読み返したタイミングで目立たせるような工夫はしてありました。目立たせる意味で、タイトルの代わりになっています。
もう一つ、よくわからないメモにタイトルを付けるときに便利な方法は、「主語」や「目的語」をタイトルにすることです。雑誌の記事で、冒頭の文字が大きくなっているようなものです。
前ページの「ポイント5」で紹介した僕のメモでいうと「昨日は」というタイトルですね。目的語なら「○○について」に当たるもの、たとえば「キャリア教育」や「中東の民主化」といったことを書いておくといいでしょう。
タイトルは、付けておいた方が探しやすくて便利なものの、絶対に必要というわけではありません。タイトルに迷ってしまうくらいなら、いっそ空けておいて、メモを優先するようにしましょう。