酸化は細胞内での情報伝達を担うなど、部分的にはよい役割も果たします。ところが、呼吸時に取り入れた余分な酸素が活性酸素となり、体内の脂質を酸化させると全身の細胞を傷つけ、動脈硬化を促進するなど、老化の原因ともなります。

 活性酸素を抑える抗酸化機能も体内にはあるのですが、タバコ、ストレス、紫外線、大量飲酒、大気汚染など様々な要因によってそのバランスが崩れてしまいます。活性酸素を抑制するには、抗酸化ビタミン(ビタミンCやビタミンEほか)やβカロテンなどを摂り入れるのが有効です。

たるみやしわにつながる「糖化」

 一方、糖化というのは体内の余分な糖分が蛋白質と結びつく反応です。糖は人間にとって大事なエネルギー源であり、糖がなければ脳も身体も動きません。しかし、この糖も食べすぎや、甘い物の摂りすぎなどが続いて過剰になると、蛋白質と結びつきAGE(終末糖化産物)という強力な老化促進物質をつくります。

 接待が続いたり、残業でスナック菓子ばかり食べたり、ストレスで食欲が亢進したりと、サラリーマンならば誰でも糖の過剰摂取をしてしまうことはありますよね。

 このAGEが体内にたまると身体を構成する組織や血管がもろくなってきます。体のあちこちで組織が硬直化や化石化するというイメージを持つと分かりやすいでしょう。

糖化が進むと、皮膚ではたるみやしわができ、血管の弾力性は失われて動脈硬化が促進され、骨粗鬆症や白内障、アルツハイマー型認知症にもつながっていくのです。

 AGEは細胞の受容体とくっついて炎症シグナルを活発化させ、細胞に炎症を引き起こします。この炎症で大きなダメージを受けるのが血管です。血管の内側で起きる炎症こそが動脈硬化の真の原因と最近の研究は警告しています。

 酸化と糖化はお互いに影響しあいながら進行していくという厄介な関係にあるので、どちらかにだけ注意すればいいというものではありません。

 酸化と糖化が進むと老化が急速に進行します。これらを抑えられれば、老化のスピードは緩くなるのです。元気で若々しくパワフルであるためにも酸化と糖化を防ぐことが大事です。