簡単に言うと「イロイロPRしすぎ」ということ。

 1つ目は、「コツコツ努力」「最後まで諦めない」「目標達成」の3つを同時にPRしている。
 2つ目は、「一人一人と向き合う」「全員の意識を一つの方向に向かわせる」「リーダーシップ」の3つを同時にPRしている。

 まとめて1つの文章でしゃべっている。本人は1つの能力をPRしているような錯覚に陥る。しかし、聞き手は「何かイロイロPRしてきたが、どれが一番のウリなのかが分からない」となる。

 というより、イロイロ言われて印象に残らない。聞いた瞬間、忘れてしまう。読者の中で、私が挙げた2例を、ページを戻さずに暗唱できる人はいるだろうか? かなり少ないのではないか。面接官は、これを面接で、文字ではなく学生の声を通して聞く。一度で記憶することは、読む以上に困難だ。

記憶されなければ「伝えていない」のと同じ
 少しオーバーな例を出したが、程度の差こそあれ10人中8人は似たようなPRをしていると思う。自分のPRを思い返してみよう。

 残念なのは、このようなPRをする人に限って、頑張り屋が多いことだ。詳細をじっくり聞くと、PRしているすべての項目で、頑張ってきたことがある。それだけに、本人は、「どれも話したい、詳しく聞いてほしい、全部伝えたい!」という思いが溢れている。結果として、詰め込んだPRをアツく語ってしまう。

 気持ちは分かる。しかし、それが逆効果になってしまうのは、前述した通りだ。
 では、どうすれば良いか。次を読んで参考にしてみよう。