地方債を見る前に、まずは主要都市の財政能力を見てみよう。2012年、上海の地方財政収入は3744億元、北京は3315億元、天津は1760億元、重慶は1703億元、深センは1482億元、蘇州は1204億元、広州は1102億元であった。これに土地売却収入を加えても、深センが7位に落ちる以外はランキングに変化はない。これらが現在中国の地方財政で最も金持ちの7都市である。

 収集できた統計のデータを検討する前に、地方債務負債率が最も低いのは北京と上海だろうと予想した。この2都市は最も金銭的に余裕があるため、地方債を出しておカネを借り、それを投資に回してGDPを高める必要がないからである。だが予想は外れた。

 負債率が最も低いのはおそらく深センとなるだろう。深センはまだ地方債の会計監査報告を公表していないが、報道によれば、市レベルの政府債務の総額は136億元で、区レベルが100億元を超えるとは思われず、深センの地方債総額は800億元を超えることはないだろう。仮に1000億元で計算しても、深センの負債比率は2012年予算内財政収入の68%程度である。

 現在のところ国際的には政府債務に関して統一された評価基準はない。一般的には、負債でGDPを割るというのがひとつの参考指標である。最も慎重な評価は、債務が地方予算内財政収入に収まっているかどうかである。

 会計監査報告によれば、2013年6月末までに、北京政府に返済責任のある債務が6506億元、担保責任のある債務が152億元、一定の救助責任のある債務が896億元、北京当局が公表する負債率は99.86%だという。だが計算方法によれば、後ろ2つの債務を入れなくても、北京の債務はすでに地方財政収入の1.96倍である。上海の3つの債務はそれぞれ5194億元、532億元、2729億元で、返済責任のある債務だけですでに地方財政収入の1.39倍である。

 単純に3つの債務をすべて足せば、北京と上海の債務の総額は地方財政収入の2.28倍と2.26倍になる。

 天津の3つの債務はそれぞれ2246億元、1481億元、1089億元で、直接債務だけでも前年の地方財政収入の1.28倍に相当する。3つの債務を足せば前年の地方財政収入の2.74倍でに達する。