とくにフランス語の勉強はしていないです。
世界一周をしていたときは英語でしたけど、それもノリで(笑)
大学時代などにバックパッカーとして海外を放浪する人たちはたくさんいますが、何のために放浪するのかという目的がなければ意味はありません。目的がなければ、たんなる旅行で終わってしまいます。彼の場合、はたから見ればキャリアを途中でやめて遊びに行ったように見えるかもしれませんが、1年という時間の投資が、その後の方向性を決めるベースになっていたのです。世界を放浪するくらいだから、語学は堪能かと思いきや、そうではなかったというのも面白いところ。
「とくにフランス語の勉強はしていないです。世界一周をしていたときは英語でしたけど、それもノリで(笑)。でも、やっぱりお客さんと話していると、自分の語学力の乏しさに気づいて、もっと勉強しないと、とよく思います」
そして2008年に、語学学校に通いながら、パリで修業をスタート。1年半ほどの修業期間のうち半年ほど働いていたのは、佐藤伸一シェフ、岸田周三シェフと同じパリのレストラン「アストランス」でした。当時すでに三つ星で、スタッフに空きが出るまで、半年ほど待って、なんとか入れてもらったそうです。
転機が訪れたのは、2009年10月。たまたま料理のイベントで訪れたシンガポールで、ある社長に気に入られ、店をオープンすることになったのです。しかし、それも長くは続きませんでした。
「働いているうちに、食文化の違いからか、料理に対する関心の低さを感じるようになりました。30歳のときに、シンガポールでやるのはもったいない。もっと敵の多い、ニューヨークとかフランスとか日本、そういうところでやったほうがいいだろうと思ったんです。ただ、日本にあるミシュランの一つ星レストランは、世界に出るとほぼ無名。でもフランスで一つ星を取っている日本人シェフのお店は、ステラマリスにしても、ひらまつやKeisuke Matsushimaにしても、それなりに知名度があります。自分の5年後、10年後を考えたら、フランスでまず一つ星を取ろうと思って」
本田直之(ほんだ・なおゆき)
レバレッジコンサルティング株式会社代表取締役社長。
シティバンクなどの外資系企業を経て、バックスグループの経営に参画し、常務取締役としてJASDAQ上場に導く。
現在は、日米のベンチャー企業への投資事業を行うと同時に、少ない労力で多くの成果をあげるためのレバレッジマネジメントのアドバイスを行う。
日本ファイナンシャルアカデミー取締役、コーポレート・アドバイザーズ取締役、米国Global Vision Technology社取締役、Aloha Table取締役、コポンノープ取締役、エポック取締役などを兼務。
東京、ハワイに拠点を構え、年の半分をハワイで生活するデュアルライフをおくっている。
著書に、レバレッジシリーズをはじめ、『あたらしい働き方』『Less is More』(ダイヤモンド社)『ノマドライフ』(朝日新聞出版)『パーソナル・マーケティング』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがあり、著書累計250万部を突破し、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。
著者のプロデュースも行っており、50万部を突破した『伝え方が9割』『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』をはじめ合計150万部を突破しいずれもベストセラーとなっている。
講演活動は国内だけでなく、アメリカ、オーストラリア、カナダ、中国、シンガポール、韓国、香港、台湾など海外でも行っており、学生向けには早稲田、慶応、明治、一橋、筑波、立教、法政、上智など様々な大学で講演を行っている。
サンダーバード国際経営大学院経営学修士(MBA)
明治大学商学部産業経営学科卒
(社)日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザー
アカデミーデュヴァン講師
明治大学・上智大学 非常勤講師