消費増税後の経済与える影響が徐々に判明してきた。個人消費では駆け込み需要の反動減が起きているものの、ほぼ想定の範囲内。中央競馬では、今年のGⅠ(ジーワン)3レース目である桜花賞で、初めて売上が前年比プラスに。4月前半は「笑点」が視聴率第1位を取れず、人々が活発に外出していることをことを伺わせる。このような身近なデータは4月以降もしっかりした動きを見せている。
4月前半の百貨店売上げの
反動減は想定の範囲内
4月1日に消費税率が5%から8%に引き上げられ、その景気に与える影響に関心が高まっている。
消費税率引き上げ前の駆け込み需要とその反動について、一番早く数字がわかったのはマーケットニュース(MNI)社が調べた百貨店サーベイだ(表1)。各社とも3月は予想通り駆け込み需要もあり前年同月比20%超の大幅増加であったが、4月13日まではその反動で大方が2桁減となった。
しかし、3月分と4月分(~13日まで)の前年比の単純平均は各社とも2月分より高く、増税の反動減は「想定内」という感じである。
便乗値上げが
横行しているわけではない
物価に与える影響はどうだろうか。消費者庁は物価モニター調査(4月4日~8日)を実施し、11日に速報(モニター4000名のうち電子モニター2516名のデータ)を公表した。増税後の発表は初である。
税抜き価格で前年度第3回調査(2014年3月7日~11日)と比べると調査対象全体(40品目)の平均では+0.1%の上昇であった。価格変動率を品目別に見ると、比較的上昇率の大きかったものは、食料品では果実飲料(+1.6%)、生中華麺(+1.3%)、マヨネーズ(+1.1%)、雑貨・衣料等ではティッシュペーパー(+1.2%)、サービス等ではガソリン(レギュラー)(+1.4%)で1%台の上昇率になっている。