ダイヤモンド・オンラインでもコラム記事がアップされた翌日は、最も読まれている記事のランキングを意味するアクセスランキングにおいては、過去1時間枠で3位に食い込んだ。1週間経った時点で、その1週間枠でも4位を獲得した。ソーシャルランキングでは、facebookにおいてもtwitterにおいても1位になっている。しかも、ランキング上位5位までの評価ポイント数の平均を大きく上回っている。これらのデータからもわかるように、多くの読者がこの問題に大きな関心を払っている。その意味では、ジャーナリストとしては私の問題提起が社会の関心に合っていたと自負したい。

両国読者の大人的な対応を見て感激

 実は中国国内と日本国内の読者の反響を見ると、非常に面白い現象に気付いた。中国の微博の読者の声を見ると、2つのグループに分かれている。ひとつは日本の観光業に見られるこうした問題点を糾弾する人たちで、もうひとつのグループの読者たちはむしろ日本のサービスレベルを称賛し、その批判を頑として受け付けようとしない拒絶反応を見せている人たちである。なかには、著者の人柄が悪いから相次いで問題に出合ったのでは、と疑う読者までいた。しかも、中国人観光客のマナーの悪さを批判する声が非常に目立った。

 一方、日本の読者の反応を見ると、著者に対する理解をある程度もっているためでもあろうが、コラム記事に指摘されたような問題の存在に憤慨を覚え、その改善を強く求めている。東京五輪の開催を念頭に、こうした問題を放置せずに、迅速に改善してほしいという声がFacebookにもtwitterにも多かった。

 日中関係が厳しいなか、問題を指摘するこのコラム記事の発表が時宜を得ているのかと先週、記事を書く前から心配していたが、読者の反応がその心配を見事に解消してくれた。中国人の読者が自国民のマナーなどに厳しいまなざしを注ぎ、日本の読者は逆に日本のサービスレベルの低下を深く反省している姿勢を見せている。国民感情にやや敏感な問題提起だったが、こうした両国読者の大人的な対応を見て、私は感激した。

 インターネットを通して誰でも情報を発信できる時代になった。しかも、その発信した情報はネットに乗ると、あっという間に国境を超えてしまう。過激な情報発信によってネットが炎上するといった現象もよく見られる時代になった。しかし、情報公開によって、逆にネットユーザーが鍛えられ、多チャンネル的に情報を収集し、冷静に問題を見つめる成熟ぶりを見せ始めた。これも先週のコラム記事の発表によって私が得た最新の認識だ。