梅雨入り前、そして梅雨時は、天気予報で「低気圧」という言葉を聞く度に、いつも以上に気を引き締めてカウンセリングに出かけることになる。なぜって、クライアントのテンションが、おそろしく低くなる季節だからだ。もちろん、クライアントに限らず、この時期は多くの人がだるさを感じるのではないだろうか。
「梅雨時って、最高に気持ちがいいよね!」
という人にはまだお目にかかったことがないし、それどころか、いつもよりも心身の不調を感じることの方が圧倒的に多い。頭痛や腰痛、肩こりなどは、特に顕著に感じるところだろう。低気圧のときには、炎症物質であるヒスタミンの分泌が多くなると言われているが、低気圧の度にそうなっていたのでは本当に困ってしまう。
しかも、痛みに関してだけではない。女性の場合には、冷えやむくみに悩まされる人が多くなる。実際、気温の温暖差が激しかったり、雨に打たれたりして、身体が冷えやすい条件も整っている。体温調整ができる、薄手の羽織ものやストールを携帯することはもちろん、3つの首=「首」+「手首」+「足首」を温めることも効果的だ。
ただ、ヒスタミンが交感神経を刺激して、末梢血管を収縮させることも、原因となっているかもしれない。また、交感神経が優位なときには、消化がスムーズにいきにくい。梅雨時になると胃腸の調子が悪くなる人がいるが、これも関係しているのだろう。
むくみやすく、水分代謝が落ちる梅雨
アイスと冷たい飲み物に要注意
その一方、食事記録では、アイスや冷たい飲み物を見ることが多くなる時期でもある。気持ちとしては冷たくて甘いものへの欲求が深まるが、その気分の赴くままに摂り続けると余計に消化に負担がかかる。この手の体を冷やす甘い物、むくみをなんとかしたい「ここぞ」という時には避けた方が良いだろう。
そして、むくみやすく、水分代謝が悪いときには、老廃物もたまりやすく、痩せにくくなっている、という自覚も必要だ。だから、冷えもむくみもなくても、ビールや揚げ物など味の濃いものが大好き!という人は、夏本番を迎えた頃に、お腹周りが大きくなっていないように、いつもよりも節制を心がけた方が良いだろう。
また、この手の肉食系男子タイプの方には暑がりの人が少なくない。寝苦しくなるこの時期、早く冷房をきかせてしまおう、と思うかもしれないが、まだドライにするだけでも充分かもしれない。エアコンの設定温度と外気温との差は2~5℃程度に抑え、体に負担がかからないようにしよう。