「民間」という言葉を
民間企業に使うことの弊害

「若者」という言葉を使うのは「若者」以外の方です。「最近の若者はねぇ」という言葉を若者が使う事は基本的にありませんよね。同様に「民間」という言葉を使うのは、公務員や民間企業以外の立場の方です。

「民間もいいかなと思いまして」

 たったその一言で、採用担当者は就職希望者の基本的な立ち位置が「公務員」にあると悟ってしまったのでしょう。何より本人に悪気がなかった事が、一番の悲劇です。

 とはいえ、こういった例は1人ではなく、公務員から民間企業へ進路を変えた方ですと、多かれ少なかれある傾向です。なぜかというと、公務員を目指していた方の多くは民間企業に対する就活は一切行わず、公務員試験に向けて一途に勉強をしているからです(もちろん民間企業の就活をしながら進めていく方もいます)。

 それ故に、いわゆるキャリアガイダンスや、キャリアカウンセラーに就職の相談をした方も少なく、公務員を諦めた場合、一般の就職活動をどのように進めたらいいか分からない、という相談をよく受けます。そもそも大学や公務員の専門学校では、「公務員を目指すのなら、集中する為に民間企業の就活は頭から追い出せ」という信仰がまかり通っています。

 私は公務員試験を受けようと思った事はありませんが、大学に通っていた際に公務員志望の友人は民間企業の就職活動は全く行っていなかった記憶があります。民間企業への進路変更をしたからといって、すぐに公務員志望から民間企業へ視座を変えるのは難しいことかもしれません。

元・公務員志望者が陥りやすい
志望動機づくりの問題点

 実際に過去、公務員を志望していた方に、なぜ公務員を志望していたかを聞いた事があります。

「生まれ育った地域に貢献をしたかった」
 「正直安定しているし、企業で働くのは常にノルマがありそうで敬遠していた」
 「待遇が良さそう」
 「パワハラやサービス残業などがなさそう」

 様々な理由が飛び出しました。どちらかというと環境面での志望が多いように思われます。