拡大画像表示
昨年末から今年にかけて、スマートフォンやタブレットが東南アジア各国で売れるようになったというニュースをよく耳にするようになった。Gfkによれば、ASEAN市場の携帯電話販売数は2014年第1四半期の3ヵ月間で前年同期比43%増の1800万台となり、うち55%がスマートフォンとなった。
もっとも元気な国のひとつベトナムでは、中国でそうだったように、iPhoneがマニアや知識人だけでなく多くの人に認知されるステータスアイテムとなったため、ブランドバッグを買うような感覚で購入する消費者が増え、前年比で倍の台数が売れるようになった。スマートフォン全体に関しても前年比135%増、タブレットが250%増となった。
インドネシアではブラックベリーの人気が高く、誰も彼もがブラックベリーのメッセンジャーでチャットをしていたものだったが、最近ではだいぶ減り、代わってAndroidのスマートフォンやタブレットの人気が上昇傾向だ。マレーシアのマレー人にも、インドネシア同様にタブレットが人気。またタイでも目立って売れるようになったという。
もちろん昨年以前から東南アジアでもスマートフォンもタブレットも売られていたし、地元の人に買えない値段でもなかった。だが今になって、じわじわとハードウェアとしてのスマートフォンの人気が高まっている。一方でアプリは、ブラウザとFacebookやtwitterなどのチャットソフトくらいしか使われていないという。
こうした状況で、東南アジアでアプリを売ろうという話も出てこよう(実際筆者の元にも相談は来ている)。そこで東南アジアのスマートフォン市場がこれからどう推移して行くのかを考える上で、スマートフォン普及で一歩先を行く中国市場をひとつの参考にしてはどうか、と提案したい。