しかし、今は政治、経済両面で日本以外の選択肢が増え、かつてほど日本の重要性がなくなったことは事実であろう。中国は世界第2位の経済大国として、欧米やアジア各国と深い相互依存関係を構築している。

 中国は大国としての自信を深め、日本のみならず東南アジアの近隣諸国へ攻撃的な態度をとり出している。韓国もOECD(経済協力開発機構)やDAC(開発援助委員会)のメンバーであり、国際社会の中で民主主義先進国としての地位を築くに至っている。

 国力の変化に伴い、また国際社会の認知の拡大により、日中韓関係の性格は大きく変化したのである。

米国は同盟第一主義から実益重視へ
米国との関係に自信を持ち始めた中韓

 第二に、米国の対外姿勢と各国の対米関係の変化である。かつて、米国は日本をアジア太平洋の平和のための礎石とし、安全保障面でも経済面でもG7などの多国間枠組みでも、日本をアジアの代表として扱ってきた。

 また、ブッシュ政権に代表されるように、特に共和党政権では同盟第一主義で日本を特別視していた。しかし、オバマ政権以降、国力の相対的な衰退や国内政治の二極化もあり、外交においては実益重視のアプローチをとるようになった。オバマ政権の下では、多国間主義も前面に出てきている。

 他方、中国や韓国も米国との関係を強化し、場合によっては日米を凌駕する関係をつくっているという意識すら見受けられる。中国は「新型の大国関係」を標榜し、アジアを代表して米国と物事をマネージしていこうという行動に出ている。

 さらに、米国国内における中国系アメリカ人や韓国系アメリカ人の進出も目覚ましい。日系アメリカ人の人口は減り続けているが、中国系、韓国系アメリカ人の人口は増え続け、政治的影響力も強くなりつつある。中国国内や韓国国内の反日的な動きも、米国内の中国系や韓国系のアメリカ人の運動をきっかけとする場合も多い。日本は歴史認識問題で、米国の支持を得ることが困難となっている。