新卒を大量に一括採用する一方で、解雇は難しい。加えて、労働市場の流動性が低く中高年の転職も活性化していない。そのため、入社した会社で定年まで働く社員がほとんどだが、社内でのスキルアップ教育はほとんどなされない。その結果、“使えない”オジサンが社内に滞留していく。これは日本特有の構造問題といえる。

目標があれば人生は変わる!
自分自身のエベレストを持とう

 今は「働かないオジサン」とやゆされる人たちも、入社した当時は会社や社会に貢献しようと希望に燃えていたはずだ。それがいつしか目標を見失い、「お荷物」となってしまっている。

 昨年5月、80歳という世界最高齢で通算3度目のエベレスト登頂を果たしたプロスキーヤー・冒険家の三浦雄一郎氏が、迷えるシニア世代に向けて熱いメッセージを語る。

「53歳のときに世界七大陸最高峰からのスキー滑降を成し遂げた後、「燃え尽き症候群」のようになって目標を見失ってしまった。60歳を過ぎ、気付くと完全なメタボリック症候群になっていました。

 そんなとき、私を奮起させたのが父・敬三と息子・豪太の存在です。父は白寿(99歳)でのモンブラン大氷河の滑降を目指して、豪太はフリースタイルスキーのモーグル日本代表として厳しいトレーニングを積んでいました。

 このままでは終われない。おやじがモンブランなら、俺はエベレストだ──。こうして70歳でエベレストに登るという目標を定めたんです。すると、日常の全てが一変しました。この一歩がエベレストの頂上につながっている。歩く一歩一歩の意味が変わってきたんです。

 幾つになっても、目標や夢を持つことが大事です。私にとってのエベレストのように、誰にでも、「ああなりたい」という自分自身のエベレストがあると思います。今の自分がその夢につながっているという想像力を持てれば、毎日が充実したものになるのではないでしょうか」