SRRSでのストレス第1位は「配偶者の死亡」となっています。人は、妻や夫と死別することが、人間関係で最もストレスフルな出来事として100点満点になっています。

 本当はどうか解りませんが、最近はストレスは夫の死ではなく、夫が家にいることという熟年女性も多いようです。

 夫婦のそれぞれのことを、なぜ「配偶者」と言うのかについては、なんと生物学の専門用語の「配偶子」が語源でした。生殖作用の合体や接合つまりセックスに関わる用語で、卵と精子は配偶子、受精卵のことを接合子と呼びます。実に生々しい関係の言葉を、そのまま夫婦に使ってしまうのも、結婚が男女の性の結びつきで最も強く、厳粛なものだったからかもしれません。

 今は違うような気がすると言ったら不謹慎ですが、ただ、結婚への感じ方は均一ではなくなっていると思います。特に女性が、結婚を「できない」じゃなくて「しない」という意思表明をする時代になりました。「主人」とか、「家内」なんて言葉も、古い人からしか聞かなくなりましたし、夫婦別姓も認められていますし、事実婚や同棲している人のことをパートナーと呼んで、堂々と暮らしています。

 さて、SRRSの表で4番目の「刑務所の収容」ですが、「離婚」の方が点数が高いのに驚かれる人もいらっしゃるかもしれません。私もまだ刑務所に入ったことはありませんが、もしあったら、「認知」の第1段階でダントツ1位に順番をつけていると思うのですが、でも生活の背景が戦中、戦後だったらどうでしょう。生きた時代によっては、刑務所の収容が個人の責任ではなかったりするかもしれません。だから妻に死なれたり、離婚される方が、刑務所よりストレスが高かったのかもしれません。

 SRRSをよく見ると、男女関係が人間関係として詳しく書かれてあり、人間関係から来るストレスが最も人の心を左右するとしています。人間関係の体験を測るために作られたストレス尺度(ものさし)なのです。

 でも、どんなに時代が違っても、「失業」リストラは、人に打撃を与える大きなストレスなのですね。8番目にリストアップされています。なんでも経験したものでないと、自分がそれをどう受け止めるかは解らないものです。私は失業が一番、人生で一番大きいストレスでした。

 では、皆さんもやってみてください。過去1年間に経験したものの点数を合計してみてください。