自動車の世界では、一つの免許で大きさの異なる乗用車を運転することができる。しかし、航空機の世界では機体メーカーや機体のクラスによって操縦資格や整備資格が異なっており、異なる種類の機体を保有してしまうと、それぞれの機体に関する資格取得者を確保する必要がある上に、機体の種類に応じたフライトシミュレーターや整備用の器具や装置なども保有する必要が出てきてしまう。その結果、固定費が大幅に膨れ上がってしまうことになりかねない。

 サウスウェスト航空は、機体の種類を統一し、一機種か二機種に絞り込むことでこの固定費を抑え込んだのである。

 サウスウェスト航空が行った機種の絞り込みは、今や世界のエアラインの常識となっており、LCCの多くはボーイングの737シリーズかエアバスのA320シリーズのいずれかしか使っていない。つまり、LCCがシングルアイル機を好んで使う理由は、サウスウェスト航空が示した成功例に起因しているわけである。

LCCの新規参入を可能にした航空機リース

 日本では2年ほど前からよく耳にするようになったLCCであるが、世界ではLCCが着実に勢力を伸ばしており、2001年に3%しかなかったLCCのシェアは2011年には14%まで増加している。一般的に、エアラインというと非常に参入障壁が高そうなビジネスのように感じるが、なぜここに次々と新規参入が起こり、シェアを伸ばしているのか。

 それは、LCCをサポートするサービスが充実しているからである。

 そのLCCをサポートするサービスの代表選手が、彼らに航空機を貸し出す航空機リース会社である。

 いまや、世界の航空機保有において、航空機リース会社は全体の3分の1を超える35%を占めており、航空機リース会社の存在を無視して航空機ビジネスは成り立たない状況になりつつある。

 そして、航空機リース事業を語る上で欠かせないのがGECASという会社である。

 GECASと書くと誰も分からないかもしれないが、GECASとはGE Capital Aviation Serviceの略であり、世界的に有名な米国GE(General Electric)の関連会社である。GEは航空機の世界では、航空機エンジンのNo.1メーカーとしても有名であり、ジャンボやボーイング777などの大型機から、MRJと同等クラスのリージョナルジェット機まで、幅広いサイズのエンジンを提供している。