どんなことでもいいので、
「黙々と何かに熱中させる」
私の見てきた子どもの中に、筆記用具をどんどん積んでいくのが大好きな子がいました。「どうしてそんなことをやっているの?」と聞いたところで、本人にもはっきりした理由があるわけではありません。
その子は、なぜか筆記用具を積んでいくのが大好きで、ちょっとした暇を見つけると夢中になってやっていました。でも、それが本人にとって気分転換になっていて、集中力をつける訓練にもなっていたように感じます。その子は勉強に向き合うときも集中していましたし、結果、中学受験も成功しました。
筆記用具を積み上げるようなものでなくても、ひたすら絵を描いたり、パズルを解くのでもかまいません。あるいは、素振りをしたり、サッカーのリフティングを夢中でするのでもいいのです。
大事なのは、とにかく一人で黙々と何かに熱中すること。
自然に、自発的にそんな時間を持っている子は放っておけばいいでしょう。もし「うちの子はあまりそういう時間を持たない」というのであれば、「これから1時間、お母さんは本を読むけど、あなたは何をする?」という感じで、じっくり何かをやる時間を設けてもいいと思います。その時間には、本を読んでもいいでしょうし、ブロックやパズルをしてもかまいません。
塾にきている子どもたちを見ると、「一人で黙々と何かに熱中すること」に慣れている子とそうでない子で分かれます。