創続総合研究所
知らないと損する相続・贈与の基本
2014年12月22日
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ダイヤモンド社・クロスメディア事業局

相続放棄はいつまでに行えばよいか?

 

「マイナスの財産」ありなら
生前に財産目録の作成を

 このように見てくると、大切なのは、プラスの財産とマイナスの財産とのバランスの見極めであることがわかる。必要なのは、財産の内容をできるだけ正確に把握することだ。

 だが、何も手続きをせずに単純承認するか、相続放棄なり限定承認なりの手続きをするかの判断は基本的に、相続が開始してから3カ月以内に行わなければならない。

 この短い期間で財産調査を終わらせるのは専門家でも簡単ではない。また、被相続人に対して債権を持つ金融機関などは、相続の開始を知っても3カ月は問い合わせをしてこない。相続放棄などをされては困るからだ。

 相続の方法は一度決めれば後から変更することはできない。たとえ資産家でなくとも、財産の全容が分かる目録などを生前に準備しておくことは、遺す側にとっても遺される側にとっても欠かせない。

「相続の開始」は、いつ?
「3カ月以内」は、絶対?

 相続放棄や限定承認の手続きが可能なのは、相続の開始から3カ月以内。では、「相続の開始」といのは、いつ?

 一般的には、被相続人が亡くなった時だとされるが、正確には、自分が相続人になったことを相続人当人が知った時。例えば、相続における優先順位で 上位の人が相続放棄をして次の人が新たに相続人になった場合は、そのことを相続人本人が知った時点で相続が開始されたと判断される。

 相続放棄や限定承認などについて検討・判断するには、遺産の内容の把握が必要だ。だが、財産目録などが準備されておらず、被相続人の死後に財産調査を始める場合、結果が出るまでには時間がかかる。

 こうしたケースでは、「3カ月以内」という期限が来る前に、家庭裁判所に対して、さらに3カ月の延長を申し立てることもできる。これが認められれば、時間の猶予はできるものの、やはり重要なのは、生前からの備えだ。

(総合監修/松木昭和)

 

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知らないと損する相続・贈与の基本

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