創続総合研究所
2015年増税の手引き
2014年12月22日
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ダイヤモンド社・クロスメディア事業局

首都圏は4割が相続税申告必要に
税率も引き上げられ大幅負担増へ

税率だけでは見えない
政府の思惑

 相続税は現金による一括納付が原則である。いざというときに慌てないよう、資金繰りも含めた相続税対策を今から考えておくに越したことはないだろう。

 かつてとは異なり、長男や事業継承者、その同居人らが相続財産のすべてを受け取る本家相続はいまや全体の半分程度まで落ちており、相続順位が同じ相続人が均等に財産を分ける均等相続が広まっている。こういうご時世で、遺族がもめやすい例ははっきりしている。

 税理士法人レガシィによれば、「兄弟の年齢順が長女→次女→長男のように男子が一番若く、かつこの長男が両親と別居しているような例」ということになる。男子が「跡取り」を主張しても、女子は両親の面倒を見ているのは私たちとその貢献分を主張してくる。遺言により、対象財産ごとに相続人を指定するのも1つのトラブル回避策ではあるが、法定相続人である限り、「遺留分」は発生する。その点も慎重に配慮しないとやはりもめる。

 最高税率55%が適用される6億円超の場合、控除額も7200万円と大きく設定されたが、実際の課税額はやはり大幅に増える。

 贈与税についても最高税率は相続税と同じ最高税率55%が設けられた。注目したいのは、一律に増税となっているわけではない点だ。

 加えて、贈与税に関して、直系の子孫の教育資金に限定されてはいるものの、1500万円までの一括贈与への非課税枠が設けられた。要件は厳格なため、どこまで実際に活用されるのかは未知数だが、世代間の資産移動を促進したいという意図は感じられる。

 今回、とりわけJR山手線内の戸建て住宅などへの影響緩和を意識してか、自宅の土地については、「小規模宅地等の特例」に関して、条件が緩和されることになった。自宅の土地については、相続税評価額を80%減額できる範囲を、これまでの240平方メートルから330平方メートルへと、その上限を広げている。

 例えば600平方メートルの土地を相続した場合、現行ではその40%分は評価額を2掛けとし、残りの60%分は全額という計算だったものが、今後は55%分については評価額が2掛けとなり、全額部分は45%と半分以下に減る。都心部以外の比較的広い土地に自宅を構える人にとっても、メリットは出る。

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