今年は、米国FRBが金融政策を変更する可能性が高い。市場関係者の中では、年央までにはFRBは政策金利を引き上げるとの見方が有力だ。為替市場では、FRBの政策変更をすでに織り込んでいる。

 そのため、実際に政策金利の引き上げが実施されても、「為替市場には大きな影響を与えないだろう」との見方もある。そうした見方が正しいとすれば、年内に複数回の金利引き上げがなければ、一方的にドル高・円安が進むことは考え難い。

米国はどこまで
ドル高・円安を容認するか?

 もう1つ気になるのは、米国の産業界からドル高に対する懸念が出ていることだ。米国経済が堅調な展開を示している間、オバマ政権は相応のドル高を容認することだろう。問題はそのレベルだ。

 海外のファンドマネジャー連中と話していると、「米国政府は、おそらく2015年前半は1ドル=125円程度まで特に目立った発言はしないだろう」と予想する人が多い。米国産業界からの“ドル高反対”の声が高まらないという条件付きで、その見方に賛成する専門家は多い。

 ただし、米国の企業業績の伸び悩みが鮮明化してドル高修正の要請が高まると、オバマ政権としてもそうした声を無視することはできないはずだ。まず、財務長官がドル高をけん制する発言を行うことになる。

 それが現実味を帯びてくると、ヘッジファンドや為替ディーラーなどは、その動きを敏感に掴んでドル・ロング(買い持ち)、円ショート(売り持ち)のポジションを手仕舞うことも考えられる。年央以降には、そのリスクが顕在化するかもしれない。

 昨年は、逆オイルショックと呼ばれるほど、年末にかけて原油価格が下落した。その背景には、景気回復の遅れにより原油に対する需要が伸び悩んだことに加えて、米国のシェールオイルの産出拡大に伴うサプライサイドの状況変化があった。