お客さまが知りたいのは、
会社の歴史ではなく、「実績・実例」

 1分から3分で手短に会社紹介を済ませるには、「お客さまが知りたいこと」に的を絞らなければなりません。お客さまが知りたいのは、「実績・実例」です。

「一般的には、こういう方法を選びがちなのですが、当社ではこういうアプローチによって軌道修正に成功しました」

 このようにお客さまにとってのメリットや競合他社との違いにつながるエッセンスを盛り込みながら「実績・実例」を紹介します。

 実績・実例はともすると自慢話にも聞こえがちですが、ノウハウや経験を織り交ぜれば、相手に「気づき」を与えることができます。「怪しい会社ではないらしい」「高いノウハウを持っているらしい」とお客さまに思っていただけたら、初回の会社紹介は成功です。

「会社紹介は最初にするもの」というイメージが強くあります。しかし、会社紹介の重要度が高まるのは、むしろ「購買意欲が高まってから」なのです。

 購入を前向きに検討しはじめると、「この会社を取引先に選んでも大丈夫なのか」「期日通りに納品してくれるのか」「アフターサービスはきちんとしているか」「倒産するようなことはないか」「売ったらそれっきり、という無責任なことはしないか」など、お客さまの心の中で、商談を進める上での不安が頭をもたげてきます。そのため、お客さまが購入することを決めて、「では、どこから買うか」と検討段階に入ったときに、再度、自社の説明をする必要があります。つまり会社案内は、

・初回訪問………相手に安心感を与えるため
・購入検討時……具体的に契約を進めるため

 このように2回行うものと考えておいてください。