最近の若い女性たちに、戦国武将好きが増えているそうです。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康といった“定番もの”より、直江兼続や石田三成といった、ちょっと知的なイメージの参謀(ナンバー2)が人気だとか。
NHK大河ドラマ「篤姫」の高視聴率も周知の通り。歴史上の人物がイケメンキャラになって出てくる戦国時代や三国志などのゲームも大人気です。
こうした若者や女性たちによって、ちょっとした「歴史ブーム」と言ってもよい風潮が生まれています。
もともと経済・ビジネス誌と歴史ものは相性がよく、経営戦略、人材育成、組織作りなどについて、「歴史からヒントを学ぶ」という経営者は実に多いものです。
今起こっている現象は、過去のどんなことが原因となっているのか。過去に似たような現象が起きたとき、先人たちはどう対処したのか──。
特に、先行きが不透明な時代ほど、「歴史に学ぶ」という姿勢は不可欠になってきます。現代を生きるビジネスパーソンにとって、歴史は必修科目と言えます。
本誌が25歳以上の男女500人に行なったアンケートによると、「学生時代にもっと勉強しておけばよかったと思う科目は何ですか」との問いに対し、トップは「英語」で67.8%ですが、次点は「歴史」で33.2%でした(ちなみに「数学」が21.6%、「政治経済」が19.4%と続きます)。
大人になり社会に出るほどに、その重みがわかってくるのが歴史の知識といえるでしょう。
というわけで、今週は「歴史と経済・ビジネス」をテーマに据え、60ページ弱の大特集を組みました。詳しくは目次をご覧下さい。これでもかとばかりに、多彩なネタを詰め込みました。
歴史を知れば知るほど経済・経営がわかるようになる。そして逆に、経済・経営がわかるようになればるほど、歴史を知ることが面白くなるものです。
あなたが学生時代に学んだ歴史の知識が、「ビジネス」というフィルターを通すことで、また別の輝きを放つ──そんな効果を期待しています。
(『週刊ダイヤモンド』副編集長 深澤 献)