決断を速くするには?
決断を速くするために、必要なことはなにかを整理してみましょう。
同時並行で物事を考えることです。
先ほどの事例では、機械のトラブルがあったと報告を受けました。そこで、現場をこの目で見て確認しよう。そのうえで何をすべきか判断しよう。こう考えるのは正しいことです。
このときに、同時並行にできることはないかを考えるのです。すると決断が速くなります。
解決のメドが立たないと部下が言っているのですから、機械メーカーの専門技術者を呼ばなくてはならないと考えつくはずです。現場を見てからそれを判断するのではなく、部下からの報告の時点で自分たちの手に負えないことは想像がつきます。
そこで、機械メーカーに至急来るように依頼します。それを部下の主任にやらせましょう。これが指示であり、部下を動かすことであり、リーダーシップのひとつなのです。
さらに会社全体を考えれば、同時にできることはないかを考えます。それは生産調整であり、出荷の再修正です。となると、それができるのはその立場にいる人間ということになります。
会社の規模にもよるでしょうが、中堅企業ならそれは工場長であり社長なのです。そこへは自分が電話をして、上司からの指示を受けます。
まさに、部下だけではなく、関係のメーカーの技術者や、上司の工場長を始め社長まで動かしていくことです。このように決断を速くすることでリーダーシップを発揮できるのです。そして次々と正しい対応を進めていくことができます。
決断を速くする。その分かりやすい方法は、同時並行を考えることにつきます。部下にできることは部下にやらせ、自分の頭をフリーにしておくことが、次の必要事項を考える秘訣です。