こうして500万円の予算規模であれば、A社のビールに関心のある層に向けて5万回程度クリックされる広告を打つことができる。このケースの場合、代理店らのマージンは7.5%。つまり、SNSに434万円、広告代理店と運用会社にはそれぞれ33万円が支払われる格好だ。
こうした広告によって、SNS会社は巨額の利益を得ているのだ。
『週刊ダイヤモンド』4月25日号は、「あなたの情報いくら? 個人データに群がるビジネスの裏側」。
いまや、1人1台ともいわれるほど普及したスマホ。手のひらサイズのコンピュータとして、メールやウェブページの閲覧はもちろん、ゲームやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、ネット通販での買い物まで楽しむことができる。
実に便利な世の中になった一方で、本人さえ自覚していない潜在意識や欲求をスマホに把握されているかのような「気持ち悪さ」を感じる人が増えているのも事実だと思います。
その陰に、こうした広告の存在があり、みなさんの個人データがその“原料”になっています。
そこで特集では、個人データはどのようにして吸い上げられているのか、そのデータはどのように売買されているのか、そしてデータをめぐって蠢く企業たちの姿を取材。詳細に解説しています。
また、いまだなくならない「名簿屋」の実態や、マイナンバーのセキュリティ問題、有名人のツイッターのお値段、個人データの値段といった興味深いコンテンツも満載。そうした時代に身を守るノウハウも合わせて掲載しておりますので、是非、ご一読ください。
(『週刊ダイヤモンド』編集部 副編集長 田島靖久)
週刊ダイヤモンド編集部
最新号の読みどころを特集担当者の視点でお伝えします。時には紙幅の関係から記事にできなかった取材の内側など、「ここだけの話」も満載です。
⇒バックナンバー一覧