こうした取り組みを村を挙げて行うことを知らしめ、ルールを守れるドローン利用者には開かれた地域であることを表明するため、村でドローンによる地域活性化条例を制定します。健全なドローン利用者の育成とドローンを通じた活性化をその内容にします。ドローンの聖地として宣伝していくこともできるでしょう。小泉政務官が言及されていたドローン特区も考えが近いかもしれません。

最初からリスクゼロを目指すのは思考停止
イノベーションと社会問題解決の両立を

「ドローン」活用策にばかり目が行きそうになりますが、肝心なのは地域社会を活性化させることができるか。B村がこのプロジェクトを実践すれば、どのようなことが期待されるでしょうか。

 まずドローンを飛ばしづらい都会で窮屈感を覚える若者たちが、土地所有者から賃借したスクールやサーキットの敷地の中で堂々と思う存分飛行するために村を訪れます。農地を広範囲に借りて、ドローン・サーキット・レース大会を開催すれば新たな村おこしのイベントにもなります。

 都会から人がよく訪れるようになれば、旅館や民宿が繁盛します。ドローン以外にも自然を楽しもうと散策すれば、観光資源が再生します。ドローンを持っていない人も体験操縦を楽しめるようにレンタルサービスも登場するかもしれません。ドローンを使って、村内の小型荷物や書類などの輸送・配達、見守り、防災など、地域住民サービスの向上に役立てることができるでしょう。つまり新しいビジネス、サービス、雇用が生まれます。

 これは、塾生から出た一つのアイデアですが、ルールとロール、ツールをうまく駆使することで、リスクを減らし、イノベーションを起こし、社会問題の解決の両立を果たせそうです。これからも、こうしたビジネスプラン・コンテストや、政策コンテストで、様々な案を考案して集めていくこともできるでしょう。ドローン・ハッカソンなどもできるかもしれません。それらの案を各地方・地域が積極的に実施していけばいいでしょう。

 無論、まだ机上の計画なので、実践するとなると、さらに、経済的、社会的な課題を乗り越えなければなりません。しかし、いろいろとチャンスはありそうです。プランの段階からリスクゼロを目指し、お上の作ったルールにばかり頼る思考停止をしていては、これまでの繰り返しです。様々なアプローチを試し、融合した最適解を作る思考法を身につけていただきたいと思います。