“子ども”がいるからこそつくられる環境、5つのポイント
(1) 子どもがいれば、入学、就職、結婚……と、子どものライフステージの変化が、すべてHanako女性のライフイベントとして存在していきます。子どもがいれば孫ができる可能性は高く、彼らのライフステージ変化もまた自分事のライフイベントとして継続的に人生に組み込まれていきます。
(2) よきにつけ悪しきにつけ、子どもは自分の過去を蘇らせる刺激剤にもなります。例えば「私の学生時代の旅行はこうじゃなかった。次の旅行計画は、あの頃のような刺激的なプランにしたい」などと、子どもの話を聞きながら、学生時代の自分を思い出し、そのまま現在の消費欲に火をつけます。それが、就職、結婚、レジャーなど、子どもを通してのシーンが多ければ多いほどHanako自身の商機が創出される可能性が高くなります。
(3) 子どもを通してできたママ友は、今も生きた情報源になっています。世の中の流行りはもちろんですが、美味しいレストランや長時間いられるカフェ、かっこいいお医者さんのいる歯科医院など、ミーハーなHanakoママ仲間からの地元情報に間違いはありません。
(4) 子どもは、時代フィルターの持ち主。若者情報がタイムリーに入手できる術を身近に持っていることになります。特に、Hanako女性がミーハー心を維持・行動し続けるためにも非常に有益な情報網であり、同行者になります。
(5) 子どもは、デジタル社会への架け橋でもあります。新しいツールが次から次へと出現する昨今、それを使いこなすのは容易ではありません。でも、常に時代の中心にいたいHanako女性はそれを取り入れたい。その点、子どもは物心ついた時からデジタル社会に身を置いて、友人や社会とつながっています。指南書を常に傍らに置いていると言っても過言ではありません。
キーワードは、“子ども”の有無と、その関係性
Hanako世代にとって、子どもの歩みは自分への評価につながる対象。自分の思いどおりに歩んでいる子どもや価値観が合う子どもには過干渉と思えるほど関係を密に持ちますが、自分の意にそぐわない子どもとは距離をおく傾向も否めません。子どもがいたとしても、その関係性によっては、上記のような環境にも濃淡が生じてしまいます。
一方、子どもがいない場合は、夫もしくは両親のライフステージ変化以外、ほぼ自分のライフステージ変化しかライフイベントがありません。定年後は若者に触れる機会も一気に減り、自分自身の行動力にすべてがかかってしまいます。