3つのライフプラン「子どもは成果物Hanako」「子どもは別物Hanako」「変化点自己演出DINKS Hanako」

 子どもがいても、子どもの価値観が類似している「子どもは成果物Hanako」と価値観に相違が見られる「子どもは別物Hanako」に2分されます。また、皆婚世代と言われるこの世代も約2割がDINKSであることから、子どもがいないHanako女性を「変化点自己演出DINKS Hanako」と命名しました。

「子どもは成果物Hanako」は、子や孫のライフイベントで自ら主役を演じる

 文字どおり子どもが成果物であり、自己満足だけでなく他者からも承認・賞賛されているケースになります。今後も子どもや孫との距離は近く、彼らのライフイベントも、今の暮らしの延長線上で自分自身が主役となるようなシチュエーションに置き換えていくに違いありません。

 特に娘とは、よきライバルであり親友。団塊世代でも母娘消費は注目されてきましたが、Hanako女性の場合は、「年上の私より娘の方が高いバッグを持っていたりして許せません」などと、主役意識が高い分、自身と比較する発言が多く聞かれます。身近に、娘=若い女性=ライバルが存在するがゆえに、女性としては「年齢不詳」キープに投資をしていくことになりそうです。

「子どもは別物Hanako」は、夫をパートナーに再び人生を踊る

 その点、「子どもは別物Hanako」の場合、今後のライフプランに子どもや孫が登場する頻度が少ないと予測されるケースです。分岐点は子育て終了時であり、「自分の人生をやり直すタイミング」を迎えることになります。

 特に、夫は共同生活者であり、家族を演じてきたHanako女性にとって、今後の暮らしを充実した楽しいものにしていくためにも、かすがい(子ども)に代わる夫との新たな接着剤探しに迫られています。

「今さら二人でドライブなんて……息苦しそう」など、そもそもカップル消費を謳歌してきた人たちであっても、そのハードルは高いと言えそうです。二人行動の必然性ある消費シーンの創出が求められるでしょう。

「変化点自己演出DINKS Hanako」は最も輝くステージを自らつくる

 分岐点は、自身のリタイア。男女雇用機会均等法前後に社会人スタートを切った「DINKS Hanako」の場合、達成感の大半を仕事で得てきており、リタイア後は濡れ落ち葉と言われた男性の定年後と変わらない状況が待ち受けている可能性があります。夫婦の立ち位置はある程度確立されていますが、それは仕事という別世界を互いに持っていたからこそ成り立ってきた場合も少なくありません。

 これまでの良好な関係をキープするためにも、リタイア後も自立した世界を持ち続け、個人的な達成感が得られる新たな居場所を求め、人生プランの再構築に着手する必要が出てきています。

 これらは、多様化するHanako女性のマインドから捉えているため、「長女は成果物だけど、次男は別物」など、属性的に3つのタイプにハマらない場合も出てくるでしょう。ただ、より近いものをベースに、それぞれのシーンが組み合わされてライフプランがつくられると考えています。

 このように人生のプランには分かれ道がありますが、“生涯主役”“しおれない”という価値観はどのタイプのHanako女性にも強く・深く刻まれております。次回は、Hanako女性の攻略法をお話しいたします。