Q.元グーグル社の幹部でソフトバンク副社長に就任したニケシュ・アローラ氏に約165億円もの報酬が支払われていました。最近は日本企業も経営者のスカウトが増えていますが、堀江さんが会社のオーナーなら、外部から招く経営者の報酬はどのような基準で決めますか。また、上限はどの程度でしょうか。

有能なら相手の希望額よりも高い金額を支払ってもよい
報酬を株式で支払えばさらにがんばって働いてくれるし

A.上限を設けることは特にしません。

 また、報酬に関しては現金での支払い以外に株式での支払いも一般的です。現金と株式の組み合わせですね。

 そうすれば株価が上がることに対してのインセンティブによるロックアップ期間を設けることになり、早期退社を防ぐことができます。また会社のフリーキャッシュフローへのインパクトも少なくなるでしょう。

 外部招聘する経営者の報酬の決め方については、正直ケース・バイ・ケースだと思います。

 ヘッドハンター経由の場合は、先方の希望額が予め出ていることもありますし、個別の交渉で決めていくかたちになると思います。

 また、特に有能な人材は所属している会社を辞めるつもりがない場合もあるので、思い切って相手の希望額よりもずいぶん高い額を提示してインパクト勝負に出ることもあります。

 つまり、基準に関しては「そんなものはありません」というのが回答ですね。

Q.最近、クイズ番組で堀江さんを見る機会が増えました。雑学というジャンルのビジネス書も出てきておりますが、堀江さんはどのようにして幅広い知識をものにしていったのでしょうか。

情報は発信することで記憶しアタマのなかで整理される
ネットで瞬時に返事を発信することもクイズには良い訓練かも

A.いつも言っている通り、圧倒的な情報収集です。常にソーシャルネットワークやニュースアプリ、書籍や口コミなどで膨大な情報収集をしています。

 また、情報を収集するだけでなく、随時、得た情報を組み合わせてソーシャルメディアやブログなどで情報発信を行います。そうすることによって得た情報を頭のなかで結びつける癖がつきます。

 クイズ番組は正解がわかっている場合は意外と少なくて、その場での想像力がモノをいう場合が多いです。それはいくつかの記憶を結びつけることによって実現しています。

 特にツイッターや私のプロデュースしているトークアプリ755などは、瞬間で返事を考えたりしますから、クイズ番組での回答と同じような状況になるため、結果として良い訓練になっています。

 特にクイズ番組のために情報収集しているというわけではないですが、ある意味これは副産物といえるでしょう。