

20名の生徒は訪問先にて英語でのプレゼンテーションを課されていた。そこで、チームごとにプレゼンの準備をする際にEvernoteを活用。生徒や教員がすぐに認識したのが、"瞬時の情報集約"と"時間・距離を離れた共有"の利便性だ。
生徒達は
・訪問先企業に関する資料をEvernote上に集約し、それを元にプレゼンのアイデアを練る
・Evernoteの「ワークチャット機能」を利用し、離れた場所のメンバーと相談しながらプレゼンを作成
といった形で共同作業を行った。同校では品川女子学院と異なり、ICT機器を生徒に配布したり、学校として一括導入しているわけではないが、クラウド型サービスは一般にデバイスやOSを選ばないため、生徒は手持ちのPCやMac、スマートフォンからEvernoteにアクセスすることで、上記のような作業を行うことができた。学校として特別な環境を用意しなくても、手持ちの機器の活用と効果的なクラウドサービスを紹介することで、生徒が大きな利便性を手にすることができることを端的に表した事例といえよう。
品川女子学院と聖光学院の両校は5月下旬、双方の海外研修の成果とICTの活用について意見交換を行った。参加者は両校合わせ25名程度で、いずれも高校1~3年生だ。
まず、聖光学院が前述のシリコンバレー研修にて、現地でアイデアソンに参加したこと(関連記事:「日本の中高生も参加、シリコンバレーで開かれたアイデアソン」)や、Google、Evernoteなど現地企業のオフィスを見学したことを報告。参加した生徒達は、現地で英語に苦しんだり、それぞれに課題を実感しつつも、一様に達成感を得ていたようだった。
なお米国研修でEvernote社を訪問した際、聖光学院の生徒達は“Evernoteユーザー”として、サービスの利点や改善要望などを高校生の目線からプレゼンを行った。その内容を見て驚いたのは米Evernoteの開発チームだ。
数週間Evernoteを使った高校生達の提言は、彼らが日々ディスカッションしている課題と驚くほど一致しており、大変な反響であったという。
次に品川女子学院がシンガポールにて、中国、オーストラリアの学校と共同で「CBL(Challange Based Learning)」を実践する海外研修に参加したことを報告。CBLは、アクティブラーニングの一種で、未知の課題発見、解決策立案に加え“解決策の実践”までを行う方式だ。