東日本大震災の教訓を
もう忘れたのか?
4年前の東日本大震災では、津波だけがメルトダウン事故の原因になったのではない。放射能が大量に放出されたのは、配管の至るところが破壊されたからである。
そこで、日本の原子力発電所では、大地震でなくとも、中規模の地震で運転を停止するようになっている。
普通の地震が起こると、原発が運転を停止するのだから、ベースロード電源がなくなってしまうわけだ。日本全土どこでも、原発に頼っていた地域では、たちまち電力不足に陥ることになる。それを教えたのが、東日本大震災である!
その頼りない原発に日本人の生活を賭けるほど愚かな政策はない。
この馬鹿げたエネルギー基本計画を安倍晋三の頭に吹き込んだのは、経済産業省の官僚たちである。つまり日本では、「経済」も「産業」も考えずに、原発のメカニズムも知らない愚かな人間が「経済産業省」を名乗って、エネルギー計画を進めている。
原発の運転ストップによる電力不足は、一般家庭ではなんとかやりくりできても、病院や福祉施設は、電気に多くの医療機器を頼っているので、重度の障害者たちはすぐにも命にかかわる危険性がある。
多くの人命が奪われた東日本大震災の教訓の第一は、原子力発電所のように巨大な電源は、同時にいっせいに失われる、ということであった。そこで、電源は、小規模のものを分散して配置しておくほうが、臨機応変に対処でき、はるかに安全であることを学んだのである。
だからこそ、現在まで「原発ゼロ」をほぼ二年間続けてきて、春夏秋冬、すべての季節で電力不足が起こらなかった。