金融緩和の可能性も

 では、今後はどうなるのか。

 政府も民間のエコノミストも、「7~9月期に緩やかな回復」という見方では一致しており、景気がこのまま落ち込んでいくとはみられていない。

 内需については、夏のボーナスが増加していることに加え、自治体のプレミアム商品券(国の交付金を利用した商品券で、額面よりも安く購入できる)が消費を下支えするとみられている。

 外需についても、欧州のギリシャ危機が一段落した上、中国も「次々に対策を打って、下振れさせないようにするだろう」(政府関係者)との見方が多く、過度の悲観論はない。

 もっとも、先行き不透明感は強い。新家氏は、2015年度の実質成長率の見通しを1%と、6月時点の1.6%から下方修正した。消費者の生活防衛意識が根強い上、中国経済も不透明感が強く、景況感が大きく改善する可能性が低いためだ。

 市場関係者からは、「夏の猛暑による外出控えなどで、消費が冷え込んだ可能性がある。4~6月期がマイナス成長で、7~9月期も悪いとなると、昨年と同様に、今年の10月にも金融緩和があるのではないか」との声がすでに上がっている。

 景気足踏みか、それとも減速か。見極めが難しい局面がしばらく続きそうだ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 大坪稚子)