広瀬 そう、現在がどうなのかを、海水温との関係で見てみましょう。
 ここに、日本にかなりの台風が襲いかかった去年2014年10月(左側)と、今年2015年9月(右側)の日本をとりまく海水温の分布図があります。

 台風の渦を描いてある位置が、台風を生み出すフィリピン海の北部です。
 この図では、ピンク色のほうが赤色より海水温が高温であることに注意してください。

 海水温の高温域(ピンク色)の位置が、今年は日本の横腹あたりにあったので、例年のように沖縄から台風が来るのではなく、異様な形で、関東地方と東北地方にいきなり大雨洪水の大災害が襲いかかったことがわかります。

 このような台風時の海水温を、テレビと新聞が解説する時には、必ず気象庁の予報官や、専門家と自称する大学教授などが出てきて、“温暖化の影響”も考えられる、と言いますね。テレビのキャスターもそれを受け売りして、“温暖化”と騒ぎますが、冗談ではありません。

 今の図のように、日本の北部の海域は、この海水温の図の通り、相変らず冷たいのですよ。地球の温暖化の影響であるなら、北海も高温になるはずですから、そういう意見はまったく科学的な根拠のないデマです。

 気象庁も、テレビと新聞も、国際的な詐欺師である「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の手先にすぎません。それをもって、CO2を出さない原発が必要だという意見を、あなたたちの頭にすりこんでいるのです。
 では原因は何かといえば、海底マグマの噴出による「大地震の予兆」だとしか考えられません。「50年に一度」という言葉に、あなたも惑わされてはいけません。

 気象庁の若い予報官たちが、一昨年から「経験したことのない大雨」という言葉を使いはじめましたが、あれはみんな大噓です。たまたま「自分に体験のない」災害に遭遇したというだけで、われわれの世代の人間から見れば、一昨年よりはるかに大規模な大雨や洪水の記録が、戦後に何度もあります。1000年単位で見れば、日本に過去何度もありました。

 彼らは、IPCCの「温暖化説」を煽動したいので、大げさに言っているだけです。地震や火山噴火や、台風・サイクロン・ハリケーンなどは、常に1000年単位で考え、比較しなければならない現象です。

編集 そうでしたか。それとは別に、雑誌「FRIDAY 10月2日・9日号」によると、鬼怒川沿いの私有地に民間太陽光発電事業者のソーラーパネル群が建設された際、自然堤防の役目をはたしていた丘陵部が大きく削られ、「今回の災害は100%人災」だと、越水の危険が豪雨以前から叫ばれていたようですね。

広瀬 自治体サイドの対応はひどかったようですね。私は現場を歩いていないので断言はできませんが、このようなメガソーラーのパネル設置のために砂丘を掘削したことは、明らかに自然破壊であり、洪水が広がったのは人災でしょうね。

編集 広瀬さん、今年の異常気象は例年と比べて、明らかにおかしくありませんか? 2004年、2008年のような豪雨→大地震、という経路をたどらないことを祈ります。

広瀬その危険性は日増しに高まっている、というのが、火山の鳴動が教えることです。学者の意見より、私の直感のほうが、ほとんど正しかった、というのがこれまでの大災害を解析した結論です。
(つづく)