二子玉川RISE完成。大賑わいの半年間

 二子玉川(*1)は、いま、東京で最も注目されている街かもしれません。駅東口に拡がる、二子玉川RISE(ライズ)開業のためです。

二子玉川の新名所・RISEは東急電鉄30年の悲願!二子玉川RISE 三谷撮影

 ただもともと二子玉川は高島屋がつくった街です。1969年に日本で最初のショッピングセンターである「玉川高島屋S・C」が駅の西口に出来、以来発展(*2)を続けてきました。

 玉川高島屋S・Cは、渋谷まで11分という距離でありながら2000台分の駐車場を擁し、年間来店者数1700万人(*3)、売上高1000億円弱(*4)を誇る、日本最大級のショッピングセンターなのです。

二子玉川の新名所・RISEは東急電鉄30年の悲願!玉川高島屋S・C 三谷撮影

 そこに2011年3月、「二子玉川RISEショッピングセンター」が開業しました。駅から一体化されたガラス屋根付きの巨大な開放空間「ガレリア」は、安心・安全・無料の広場として人気の場所となり、乳幼児連れの女性陣や若夫婦を呼び寄せました

二子玉川の新名所・RISEは東急電鉄30年の悲願!二子玉川RISEショッピングセンター 三谷撮影

 今年のゴールデンウィーク(GW)には、「同テラスマーケット」が開業し、RISEはその完成をみました。テラスマーケットの各店舗はカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が運営する「蔦屋家電(つたやかでん)」が入り、その大胆かつ驚きに満ちた店づくり(*5)が、多くの人々を惹きつけました。

 GW中のRISE来館者は1日11万人に達し、二子玉川駅利用者の数は、なんと前年比26%増となりました。

 夏には同地区に建てられた高層オフィスビル「クリムゾンタワー」への、楽天本社移転が完了し、新たに1万人が二子玉川で働くことにもなりました。

 玉川高島屋も負けてはいません。本館や新館の改装・増築を重ね、9月にはそのマロニエコートを増床し“世界一の朝食”bills(ビルズ)をオープンしました。

 二子玉川の賑わいは、RISE完成から半年を過ぎた今も続いています。

*1 二子玉川という地名はない。ここでは世田谷区の玉川、瀬田、岡本、鎌田などを指す。ちなみに地名としての二子は、多摩川の向こうの川崎市に存在する。
*2 開発主体は高島屋子会社の東神開発。
*3 東京ディズニーランドと同じくらい。車客は年間200万台分で、客単価がそれ以外の客の数倍にのぼる。
*4 玉川高島屋(百貨店)との合算値。専門店のみだと502億円(2014年度)で全国8位。
*5 CCC増田社長は開店1ヶ月時点では「家電部分はまだ10点」と評していた。