プラネットのサービスを利用しているのは、消費財メーカーと卸が中心。同社では、さらにEDI(Electronic Data Interchange=電子データ交換)を他の業種へ広げる横展開と、縦方向つまり川上と川下の業態にEDIを広げようとしている。日本では小売業は企業の数も多く、流通の合理化は遅れている。

定型業務の支援から
非定型業務の支援を育成

玉生 弘昌(たまにゅう ひろまさ)
1944年生まれ、68年早大政経学部卒、同年ライオン油脂入社、85年プラネット常務、93年より現職。

玉生社長:(日用雑貨、化粧品から始まったわけですが)横展開としては、隣接の業界を取り込んできました。それでも、文房具やスポーツ用品など、まだまだ(開拓できる余地は)残っていると思います。(加工)食品については、ファイネットという会社がやっているので、うちと棲み分けしています。

 川上の方では、資材メーカーと消費財メーカーを資材EDIで結ぼうとしていますが、これはあまりうまくいっていません。

 川下のほうでは、小売業ですね。経済産業省が流通BMS(流通ビジネスメッセージ標準)という、新しいEDIの仕様書を作りました。それに基づいて、これから日本の小売業のEDIが進むので、卸と小売の間のEDIを提案している。中でも、ドラッグストア業界がターゲットで、日本チェーンドラッグストア業界と手を組んで、小売店にEDIを提案しています。

 これがうまく花開けば、かなり面白いものになります。日本の流通機構全体を考えると、消費財メーカーから卸、小売業まで、一気通貫型になるわけですよ。確かに、メーカーと卸の間では、EDIはうまくいきましたが、商品は最終的には小売店まで行くわけです。小売店までつながるようになれば、日本の流通業界全体にとっても、メリットが大きい。