今年の11月11日は東京にいた。朝、新聞を広げて読むと、「11月11日いい買い物の日」という全面広告が目に飛んできた。日本でもそうかと思ったが、広告主を探してみると、やはりインターネット関連の企業の名前が出てきた。
「11月11日、いい買い物」という語呂合わせは悪くない。しかし、「白髪三千丈」と物事を表現する中国語では、その程度ではあまりにも物足りない。
この日をEコマース企業は、「独身デイ」(光棍節)に命名して、彼氏、彼女のいない若者に、この日に大いに買い物して相手にプレゼントを送ろうと呼びかけた。ちなみに中国には「独身デイ」という祝日はなく、Eコマースの企業がかってにつくったものである。ただこの日でアリババなどの企業から販売されたものの売り上げは、驚くほどの金額に上った。
天猫モールは独身デイで
1兆8000億円の売り上げ
アリババのデータによると、11月11日にEコマースサイト「天猫(Tmall)」の「独身デイ」での取引額は、午前0時の開始からわずか1分12秒で10億元(約200億円)、12分28秒で100億元(約2000億円)を超えた。開始から7時間45分42秒で取引額は417億元(約8340億円)を突破し、米国の買い物シーズンである感謝祭5日間で昨年記録したオンライン取引額を超えた。
開始から11時間50分で取引額は571億元を突破し、昨年の独身デイ丸1日の記録を破った。開始から17時間28分で取引額は719億元を突破し、昨年の消費品売上総額の1日当たりの平均額を超えた。丸1日の取引額は912億元(約1兆8240億円)で、このうちモバイル端末での取引額は626億元に達し、68.7%を占めた。
海外との取引額でもわずか1分45秒で昨年の独身デイ丸1日分を超え、売買の成立した国・地域は232に達した。
11月11日午前0時、北京市朝陽区のある買い物客は、天猫でテレビを1台買った。これは今年の天猫独身デイ世界カーニバルで配送する最初の注文になり、14分後には物流業者が配送した。同日午前8時22分までに物流の注文は2億件に達し、昨年よりも9時間早く2億件という数字を超えた。