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つぶやくだけの鳩山首相とは大違い!
オバマ政権の政府支出“まる裸”大作戦

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第81回】 2010年2月12日
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 「オープン・ガバメント・イニシアティブ」には、もうひとつ思い切った試みがある。

 「data.gov(政府データ)」というサイトである。これは、各省庁が持っているデータのAPIを公開して、それをプログラマーたちに好きなように使ってもらおうというサイトだ。つまり、「アメリカ政府支出」サイトでオバマ政権がやっているようなことを、国民にもどんどんやってもらって、データからさまざまな真実を突止めてもらおうというわけである。

 アップルのスマートフォンがiPhoneアプリで盛り上がっているのはご存知だろうが、政府がちょうど同じようなことをやっていると言えばわかりやすいだろうか。

 データをプログラム可能なものにして公開し、外部の第三者が異なったデータをマッシュアップして、もっと使えるものを作るという仕組みである。こうしたものがあると、政治家の資金の出所と賛成した法案の相関関係や、政府の地方補助金と長期的な雇用創出の関係なども、簡単に見られるようになる。

 今やこのオープン・ガバメント・イニシアティブは、ワシントンから始まって全米の州に波及している。州政府も同じようにデータを公開し、地元のプログラマーが地図上に犯罪が起こった場所をリアルタイムでプロットするようなサイトも作っている。アメリカはもう、オープンなデータ公開なしには政治の信頼性が成り立たないという状況にもなっている。

 鳩山首相にも、そろそろツイッター以外でITリテラシーを示してもらいたいものだ。

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瀧口範子
[ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。

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