アウトプットにおける最強のツールとは?

樺沢 そうやって、書いたり、人に話したりすると、必ず反応が返ってくる。面白いから楽しくなって、自然に覚えていけるんですね。

佐藤 本当にそうですね。私は、話すことの延長として、「議論する」というのもよくやっていました。

樺沢ずるい暗記術』にも書いてありましたね。

佐藤 はい。とくに、同じ勉強をしている友人との議論が効果的でした。ときにはケンカになることもあるけれど、結局それが強烈な記憶として残るし、お互いに学び合えますから。

樺沢 覚えたことを実際に使っているということだから、とても有効なアウトプットだと思います。もっといいのは、「教える」ですね。よくカフェとかで学生同士が教え合っていますよね。あれがいちばんいい。

佐藤 司法試験の勉強中に友だちとやっていたのが、まさにそれでした。そういう場に参加しないで一人で勉強している子もいたんですけど、逆に深みにはまってアウトプットができなくなり、試験に落ちてしまうケースが多かったです。

樺沢 こういう実験結果もあるんですよ。2つのグループに同じ単語リストを渡して、1週間後に「テストをする」と言います。もう1つのグループには「他の人に教えてもらいます」と言って渡すんです。1週間後、同じテストをすると、後者のグループのほうが成績がいいんですよ(笑)。実際には、教えていないのに。教えなくてはならないというプレッシャーから一生懸命覚えるので、点数に差が出てくる。アウトプットを前提にしたインプットの効果だといえますね。

佐藤 大学時代に塾講師のバイトをしていたんですけれど、生徒たちに「教える」ということを通して、自分の勉強の理解も進みました。

樺沢 私も塾講師の経験があるので、よくわかります。

佐藤 自分がきちんと理解していなければ、相手に伝えることはできない。やっぱり、「教える」というのは、アウトプットの最強のツールなんですね。

樺沢 本当に最強だと思いますよ。