アウトプットに欠かせないのは「思い出す」ことと「書く」こと
佐藤 先生の本でも私の本でも、「アウトプットの基本は“繰り返し”」と言っていますよね。
樺沢 脳のなかの海馬という場所が、何回も使用するものを重要な情報として位置付けるからなんですね。だから、繰り返し復習すれば、忘れづらくなっていく。それを短期間、だいたい2週間以内にやるのがいいんです。
たとえば、お昼に何を食べたかを思い出そうとすると、3日くらいまでは簡単に遡れるけれど、1週間前くらいになるとあやしくなってくる(笑)。
佐藤 そうですよね(笑)。私は、その日にやったことを夜復習して、翌朝それを思い出すことを繰り返していました。さらに、間隔を空けて思い出すようにしていくと、もっと忘れなくなるんです。
樺沢 徐々に間隔を空けるのは有効ですね。あとは、覚えたことを「使う」ということが重要。その点からいうと、私は、「書く」ということをお勧めしています。文章を書くのは大変と思うかもしれませんが、今はFacebookなどのSNSを使えば、ブログよりも気軽にできますから。
佐藤 見ているのも友達だと思うと、より気軽ですよね。
樺沢 たった数行でも、人に読まれると思うと、ちゃんと書こうとするから覚える。それに、Facebookに投稿すると何回もあがってくるでしょう。もらったコメントに返信していれば、自分でも3回くらいは見返しますよね。それでもう復習できてしまうんですよ。
佐藤 意識しなくても、自然とアウトプットできてしまうんですね。