息抜きして「3分」だけ一生懸命やる
行動パターンを早期に
自分の感覚を試す面白さに、挑戦してくれるように仕向けることです。
形のないものを知るには、感覚をみがくのが一番の早道ですから、子どものほうから興味を持ってくれるように導くことです。
時計があれば必要ないことですが、「3分」が正確にわかることは、日常生活をうまく要領よくこなしていくことにつながります。
一つひとつの行動について、自分の仕事量を正確に知ることに「3分」という尺度は役立ちます。
「この仕事は、何分間ででき上がる」ということがわかれば、立てた予定どおりに事が運ぶ一つの条件になります。
どんなに熱中していても「3分」くらいの時間は誤差なくわかるようになるには時間がかかりますが、その感覚は早くから「時」とのつき合いをさせることで身につきます。
「3分間で服を着なさい」
「3分を3つ分くらい、ひとりで遊んでいて」
など、子どもとの会話の中に「時間」を入れてください。
そして、ときどき「もう1分すぎたよ」とか、「もうすぐ3分になるよ」とか、時計を見ながら声をかけてやることも必要です。
また、この「3分」を知ることで、自分の仕事を集中して「3分」行い、息抜きして「3分」だけ一生懸命やるという行動パターンを身につけることもできます。
「3分」がわかるためには、2~3歳ごろに予備訓練が必要です。
時計を見ながら「ワーッ」と声を長く出し続ける競争を親子でして、「時」の観念を入れ込んでいくことを始め、「この時計の針がここにくるまで、ひとりで遊んでいてね」とか、「時」という形に表せないものをしっかり身につけさせておきます。