旅行を計画する際に役立つ万能ツール。グーグルがこれに「近い」ものを発表した。「グーグル・デスティネーション」である。
旅行の予定を組み立てている時ほど、インターネットが役に立つと実感することはない。航空券を予約し、ホテルの情報を集め、何ヵ所も比べて予約する。現地で見たい観光名所、行きたいレストラン、ぶらぶらと歩きたい公園なども探して、旅行の中味がどんどん埋まっていく。場合によっては、現地から遠出する列車の予約を入れたり、コンサートや演劇の座席を取ったりすることもできるだろう。
だが同時に、旅程を組み立てている時ほど、たくさんのウェブサイトを訪問することもないだろう。航空券の値段を比較したり、ホテルを比較したりするだけでも、何十というサイトを訪問する。インターネット時代だというのに、なぜこんなにバラバラなのか。
これを解決しようというのが、グーグル・デスティネーションだ。ただ、まだまだ完璧からは遠い。レストランを探したりはできないし、この1ヵ所から航空券やホテルを予約したりもできない。だがそれでも、行き先を考えたり、航空券などを比較し予約したりすることが、いずれも1つのところから簡単にできるようになるのを感じさせるものだ。
グーグル・デスティネーションは、特別なサイトがあるのではない。通常のグーグルの検索をモバイルで行う方法で利用を開始する。たとえば、検索で「ヨーロッパでのバケーション」と入力すると、いくつかの代表的な都市がタイル状に表示され、この画面ですでに、いつそこへ行けば航空費やホテル代が安くなるかを教えてくれる。
日本でも最近はそうした傾向になっているが、アメリカの航空費はその時の需要によって価格が上下する。ヨーロッパのホテルもピークの夏には値段が高い。もし、休暇がフレキシブルに取れるのならば、行きたいところと安いシーズンを組み合わせられれば理想的で、グーグル・デスティネーションはそういった旅行者の希望を拾い上げていると言える。