アメリカ人の子どもの半数以上は
親の給与額を知っている!

 アメリカの投資顧問会社T. Rowe Priceが15年に8歳から14歳の子ども881人に対して行った調査によると、お金の使い方や貯蓄の必要性について、親と「頻繁に会話をしている」「時々会話をしている」と答えた子どもは、全体の84%。さらに、全体の59%の子どもたちが、家庭の収入、つまり両親の給与額を具体的に知っていると回答した。

 アメリカの家庭では、お金の話をすることは日常の風景だ。子ども自身の習い事にかかっている費用や、将来大学にかかる教育資金の話まで、親と子どもは躊躇することなく普段から会話をしている。

 また、アメリカでは、子どもたちが資産運用に対して、抵抗感を持っていない。15年12月に日本銀行調査統計局が発表したアメリカの家計の資産構成を見てみると、株・債券・投資信託への投資が全体の51.7%、保険や年金準備金が31.8%で、現金や預金は13.7%。アメリカの子どもたちは、親が積極的に資産運用を行っている姿を間近で見て成長している。

 ニュースで流れてくる実際のアメリカの経済情勢と照らし合わせながら、親が資産運用で得をしたり、損をしたりしている様子をリアルに体感しているのだ。これは、アメリカの子どもたちにとって資産運用を学ぶ最も有効な機会だろう。彼らが社会に出てお金を稼ぐようになる頃には、自分の余剰資金を使って、抵抗感なく資産運用スタートさせることができる。

 そして、アメリカでは、中学生や高校生など、学生の頃からベビーシッター等でお金を稼いだり、ボランティア活動に参加する機会が多い。このような活動は、「自分の労働がどのように経済社会につながっているか」を体験し、働くことの意味を考える大きなきっかけとなる。

 さらに、アメリカにおいて、大学に進学する子どもたちの約5割が、何らかの奨学金制度を利用している。彼らは、自分の学費を将来自分で返す(教育費を借金する)という経験から、お金を借りると利子を払わなければいけないという大原則や、お金の時間価値について、身を持って学んでいるのだ。