申請のときに「親任せ」にし、借りる本人が主体的に関わらないと延滞となる傾向があることが、調査結果から見てとれる。親がすべて手続きを取ってしまうと、「借りたら、返す」お金である認識を持たぬまま、奨学金の受給がスタートしている奨学生もいるのかもしれない。

 また、親が大学生だった時代は、(旧)日本育英会の奨学金を借り、卒業後に教育の職に就いた場合には返還が免除されていた。平成10年にこの免除制度は廃止されたのだが、その事実を知らずに「教員になれば返さなくていいから、とりあえず奨学金は借りておきなさい」と子どもに言う親をたまに見かける。

 仮に免除制度が廃止になっていなかったとしても、教員に必ずなれるかどうかは入学時点で決まっていないわけだから、子どもにとってみると迷惑なアドバイスだろう。

奨学金返済を3ヵ月以上延滞すると
「ブラックリスト入り」に!

 さて、奨学金の返済を延滞すると、大きなリスクを抱えることになることをご存じだろうか。日本学生支援機構では、延滞者が増加することの歯止め策として、数年前から奨学生に申込み段階で「個人信用情報」を「信用情報機関」に登録する旨、同意を求めるようになった。

「個人信用情報」とは、ローンやクレジットカードなどの利用状況のことだ。個人信用情報を登録する「信用情報機関」は3機関あり、それぞれデータベース化されている。金融機関はローンやカードの申し込みがあったとき、データベースに照会し、その人の信用情報をチェックする。

 クレジットカードやローンの引き落としが3ヵ月以上滞ると、信用情報上では“異動情報”として登録され、いわゆる「ブラックリスト」化し、住宅ローンやカードの新規申し込み審査は通らなくなる。すでに持っているクレジットカードについても更新ができなく可能性もあるし、携帯電話を買い換える際も分割払いが利用できないから、スマートフォンを購入しようと思ったら本体料金として5~10万円の現金が必要になる場合も…。