思い出す作業をしくみ化する
また、忘れる前に繰り返すことが大事です。
大前提として、人間は忘れる生き物。特別な能力がない限り、一度覚えたことを忘れずに覚えていくことはまず無理です。
その日勉強したことを、夜5分、思い出してください。大事なことは忘れる前にやることです。
翌日5分、そして、間隔を空けて思い出す作業をしてください。そして、今まで勉強した教科書をパラパラみてください。
そうすると、記憶がよみがえります。あのとき、先生はこういっていたなぁとか、消しゴム投げて遊んでいたなとか。そういうことを思い出すと、記憶は定着されます。
おそらく皆さんは、私の顔を忘れます。1年後には、まったく覚えていません。変な日本人が話していたなと思い出すぐらいです。ただ、1日5秒でも思い出していたら、絶対忘れません。このように、記憶を何度も思い出すことが大事なのです。
頑張っているのに結果の出ない人は完ぺきを目指します。それも、完璧な「○(マル)」を目指します。大事なのは、徐々に広がっていくやり方。しかも、「問題」ではなく「ポイント」を知ることです。
そして、「短い時間×回数×勉強量」で。1時間丁寧に読むよりも、1分間で60回繰り返したほうが圧倒的に覚えているものです。
論文、数学、時事問題にも応用できる
「良く聞かれるのが、数学、論文で使えるの?」という質問。つまるところ、一緒です。
論文試験は、「書き方」を見ることが大事。そのなかでも「問われ方」です。問題に出てきやすいポイントを見つけることです。
難しい試験には、論文が出てきます。多くの人は自分の頭で考える。でも、書き方を見ましょう。大事なのは、論文の試験をたくさん見ることです。そうすると、論文の書き方がわかります。
優秀な答えには、多くの人がわかりやすい言葉で、論理的に書いています。そこには法則があり、そこを真似するのです。そうすれば、問題が出やすい論点がわかり、問題の問われ方もわかります。
数学にも使えます。問題を解くには、どの数式を使うのかをまず見ること。最初から解くのではありません。たくさんの解答の仕方を見てください。数学で大事なのは、何の数式を使うかをいちはやく見つけることです。
「ずるい暗記術」を使えば、問題点を見つけるセンスを磨くことができます。多くの人は、問題をみても、どこが「問題」なのかわかっていません。
試験は緊張するものです。緊張するから、通常より鈍る。普段、60分かかる問題が、70分から80分ぐらいかかります。だから、普段から、たくさんの解答、問題を見て、テストの本番で答えを(頭の中から)見つけられるようにしておくのです。
時事問題は、いくら過去問をみても、得点にならないでしょう。でも、これができなければ、点数は取れません。諦めている人もいます。これは、どのように問われているかを過去問から暗記することです。