1人当たりGDPは日本を超えた!
成長続くシンガポールの経済力

 シンガポールという国から何を連想しますか?「小さい国」、「クリーンな国」、「安定した成長」などでしょうか。

 シンガポールは人口約499万人、面積707平方キロメートルの小国です。また、クリーンな国として知られているとおり、許可された場所以外での喫煙は不可、路上でのゴミのポイ捨て、ガムを噛むことも罰金の対象となっています。私が以前働いていた職場のシンガポールオフィスでも、オフィスビル内での喫煙は全面的に禁止、喫煙する際は、毎回オフィスビルの外の決められた喫煙場所までエレベーターで降りて行かなければなりませんでした。

 2009年のGDP成長率は▲2%でしたが、「MTI(貿易産業省)が2010年の第1四半期のGDP成長率(推定値)を前期比年率で32.1%増、前年同期比13.1%増と発表(JETRO)」しており、EDB(経済開発庁)は2010年のGPDが13~15%程度になると予測しています。また、シンガポールの1人当たりのGDPは、2007年の時点で日本のそれを追い抜いています。

(BANK OF SINGAPORE資料)

 経済成長の牽引には、半導体や医療を中心とする製造業が大きく貢献しており、EDP(経済開発庁)によると、今後もGDP比に占める製造業の割合を20~25%で維持させていく予定とのことです。加えてシンガポールは今年、世界一の石油精製国になるといわれています。