「脳科学おばあちゃん」久保田カヨ子氏（83）と脳科学の権威・久保田競氏（83）注目の新刊『1歳からみるみる頭がよくなる51の方法』。
あの「週刊文春」の「ベストセラー解剖」にも取り上げられ、ソニー創業者・井深大氏も絶賛した『赤ちゃん教育――頭のいい子は歩くまでに決まる』や、「Amazonランキング大賞2016上半期【暮らし・健康・子育て】ベスト20」にランクインした『0歳からみるみる賢くなる55の心得』の続篇としてついにリリース！
「1歳から感性豊かな脳を育む五感トレーニング」を「脳科学おばあちゃん」にこっそり紹介してもらおう。

うがい薬で早期からトレーニング

久保田カヨ子
（Kayoko Kubota）
脳科学の権威である京都大学名誉教授・久保田競氏の妻で2人の息子の母。この20年で3000人以上の赤ちゃんの脳を活性化させてきた。テレビなどで「脳科学おばあちゃん」として有名。著書に、累計36万部突破のシリーズ『カヨ子ばあちゃん73の言葉』『カヨ子ばあちゃんの男の子の育て方』『カヨ子ばあちゃんのうちの子さえ賢ければいいんです。』『赤ちゃん教育──頭のいい子は歩くまでに決まる』『カヨ子ばあちゃんの子育て日めくり』『0歳からみるみる賢くなる55の心得』（以上、ダイヤモンド社）などベストセラー多数。
【株式会社脳研工房HP】 http://www.umanma.
co.jp/

 インフルエンザが流行するころや、花粉が舞いだす時期になると、急に「外から帰ってきたら、すぐうがいをしなさい」と、小学生の孫たちは私に強制されます。

 一応は言いつけをはたしますが、後が大変！
 洗面所の至るところに、うがい薬が飛び散っています。
 母親に汚したところを見つかり怒られ、危うくおやつがなくなるところでした。

 そこで私は、毎朝うがい薬を使うよう孫たちに指示。ついでに「おばあちゃんのうがいの仕方をよく見なさい」と、市販のうがい薬を使って、私流のうがいの作法を見せました。

 最後に鼻の中を洗浄したとき、

「わあー、そんなの、できないよ」

 と言われたので、

「おばあちゃんができて、あなたができないことはない。水泳のときに鼻から水を飲んで、つーんとした経験があるでしょう。飲み込むから痛いのよ。息を調節して、鼻の中でうがいをするのよ。うがい薬は飲まないでしょう。やればできる」

 そう言ったのですが、結局できませんでした。

 成長してからは、練習をしなければなかなかできないのですが、幼児期に遊びの中で適切な働きかけをして、自分の感覚器官のコントロールを無意識のうちに身体に覚え込ませていると、子どもはいつまでも忘れません。

 最初はぎこちなくても、すぐに上達します。
 感覚をきたえるための運動記憶は忘れないものです。

 ある日、風邪を引いた甥が鼻をズルズルさせ、ガサガサ声で電話をしてきました。話の途中で私は鼻うがいをすすめました。

「うがい薬の濃度をいつもより薄くして、うがいをしてごらんなさい」

 そう言うと、甥はすぐに実行しました。
 この子は、口に障害がありながら生まれ、生後すぐから私の育児法の洗礼を受けました。