できる人は皆考えている
SMARTな目標設定

 本書で紹介されているSMARTな目標設定も秀逸です。

 SMARTな目標設定とは、Specific(具体的)、Motivating(動機づけ)、Attainable (達成可能性)、Relevant(関連性)、Trackable(追跡可能性)のそれぞれの頭文字をとったものです。

Specific 具体的
 正確にどのようなものか
 いつまでに達成しなければならないのか
Motivating  動機づけ
 個人的にやりがいがあり、能力ややる気が高まるのか
 エネルギーが高まるか、それとも消耗しそうか
●Attainable  達成可能性
 現実的で合理的で達成可能か
 自分でコントロールできる範囲内か
●Relevant  関連性
 他の目標よりも優先順位が高いか
 組織の目標やチームの目標と連携しているか
●Trackable  追跡可能性
 それぞれの発達レベルにおいて、良い仕事とは?
 進捗や状況や結果はどのように測定し、追跡する予定か

 今回、30年ぶりの新版の変更点として大きく変わったのは、このSMARTな目標設定です。80年代にはあたりまえだった「上から下への指導」から、部下だけでなく、上司や同僚に「影響を与えること」にポイントが移り、さらに、このSMARTな目標設定が、複雑化している変換期の社会に対応できるよう変更されています。

 次回のケン・ブランチャード博士の1冊は、『なぜ、ノウハウ本を実行できないのか』です。1分間シリーズを読んでも、実行できない。そうした人のために書かれた名著です。