中小企業やオーナー会社の一番の悩みは、稼いだお金の流出をいかに防ぐか。決算書を見るたび、せっかく稼いだお金が無策のまま税金などで流出しているのを嘆いているだけではいけない。『会社にお金を残したいなら今すぐ経費を増やしなさい』の著者に、中小企業向けの節税のポイントを聞く。

小さな子会社で所得分散、目立たなければ調査も来ない

会社を増やして
利益を分散させよう

 節税の観点から見て、どういう組織体制がよいでしょうか。

 私は、儲かれば会社を増やして利益を分散させるべきだと考えています。メリットは3つあります。

 (1)分散したほうが税金は安く済む
 (2)経費に計上できる枠が増える
 (3)小さければ、目立たず税務署の目にもとまりにくい

(1)中小企業は年間800万円までの(税引前)利益については、法人税が安く済みます。具体的には、利益額が800万円以内か800万円超かで税率が約8%違ってきます(注:801万円になった場合、800万円までは低い税率で、1万円に対して高い税率がかかります)。

 例えば、1社で8000万円の利益なら法人税は約1800万円です。一方、1社800万円×10社なら、法人税は約1200万円です。同じ利益でも法人税に差が出てくるのです。

 ただし、これはあくまで税金だけを考えた場合に、いかにメリットを出すかという話です。