ひろゆき×平石直之写真提供:ABEMA

著書『1%の努力』が38万部を突破するベストセラーとなり、日本で大ブレイク中のひろゆき氏と、昨年10月に『超ファシリテーション力』を上梓(じょうし)したテレビ朝日アナウンサー・平石直之氏。二人は、「ABEMA」で放送中のニュース番組「ABEMA Prime」で共演している。率直な物言いと白熱した議論が特徴の同番組では、討論の専門家=猛獣たち(ひろゆき氏もその一人)が激しい意見の応酬を展開。それらを猛獣使いのように交通整理し、議論が深まるように場を進行させるのが、平石氏の仕事だ。そんな二人の対談をお送りする。『ひろゆきの質問はなぜ人を引きつけるのか、最短距離で核心を突く極意』に続く後編では、テレビとネットのメディアとしての違いや、ともに40代の二人が考える40代以上のビジネスパーソンがこれからアップデートしていくべきことについて語ってもらった。(構成/正木伸城)

テレビ局がネットに注力する意義
小さな失敗を重ねても挑戦する

――平石さんは、テレビ局のアナウンサーとしてテレビでの報道にも携わってきました。今は「ABEMA」で放送中のニュース番組「ABEMA Prime(略称:アベプラ)」の進行司会を務めています。テレビとネット、両方に関わる中で、それぞれの違いをどう捉えていますか。

平石 テレビは、ながら見のように受動的に見ることも多いですが、ネットは能動的に「見にいくもの」だと思います。だからこそ、ある程度エッジが立っていること、地上波ではやっていないことをやらないと注目してもらえないという意識はあります。

 また、地上波の報道・情報番組は本番の放送がコンテンツの最終形態であり、それに向けて作っていくことが多いですが、アベプラの場合は放送したものがその後どう広がっていくかを重視しています。

 番組で扱ったニュースが、「ABEMA TIMES」で記事になったり、「ABEMA」でオンデマンドでいつでも見られたり、さらに各コンテンツが切り取られて「YouTube」や「TikTok」で拡散されていく。私たちは、この「ネットメディアの最終形態は拡散コンテンツである」ということから逆算して、拡散されやすい番組をつくるようにしています。いかにコンテンツを拡散してもらうか。そして、それを「アベプラ」に還元できるかを日々考えていますね。

――ひろゆきさんは、テレビとネットで反響の違いについてどのように感じられていますか。