神奈川の人気の入試

 JR南武線沿線の一部の学校を除き、東京に受験生を吸い取られている感もある神奈川の9月の情勢はどうなっているのだろう。

 1日午前の横浜女子御三家から見てみると、フェリス女学院は微減。ここ数年緩和傾向の続いた横浜雙葉は、7月には1倍台半ばまで緩和しそうだったが、微増に転じている。2回入試を行う横浜共立学園はいずれも大きく緩和傾向にある。

 7月に前年比で大きく志望者を増やしたカリタス女子(1回)は落ち着いてきたものの、それでも3倍強が見込まれる。共学校の森村学園(1回)も同様だ。一方で、9月に浮上してきた学校としては、22年入試から人気急上昇して実倍率5.28倍の関東学院(一期A)が7倍乗せも視野に入る人気ぶりである。青山学院横浜英和(A)も3倍台半ば、山手学院(A午前)は3倍乗せがそれぞれ期待される。

 1日午後は、湘南白百合学園(1回算数)が引き続き好調で2倍台半ばに、カリタス女子(2回)も2倍強となりそうだ。共学校では、関東学院(一期B)が4倍を超えるかもしれない。

 2日午前は、洗足学園(2回)が微増の勢いで、難関校の併願需要に応えている。湘南白百合学園(2回4科・英語)も人気で、実倍率1.48倍からどこまで上積みできるか。神奈川学園(B)は志望者を7月よりも増やしているが、1倍台半ばにはとどまりそうで受けやすい。

 2日午後は、青山学院横浜英和(B)が22年には220人の受験生を集めて人気だったが、3倍台半ばをうかがう。聖セシリア女子(A2)は3倍超、桐蔭学園中等教育学校(2回特奨)も3倍が見えてきた。他には、2倍に近づく捜真女学校(B)、同じく2倍台半ばを目指す清泉女学院(SP)などがあり、10倍からさらに増やしそうな日本大学藤沢(2回)など、全体的に中位校人気が感じられる。

 3日午前は、山手学院(B)の4倍乗せが視野に入った。一方で、7月に志望者を増やしていたカリタス女子(4回)、聖園女学院(3回)は落ち着いている。

 4日は、神奈川学園(C)が1倍台半ば程度と受けやすい状況にある一方で、森村学園(3回)は8倍に迫り、法政大学第二(2回)も6倍に迫りそうだ。7月には10倍超えも視野に入っていた東海大学相模(C)は落ち着いている。

 5日午前は桐蔭学園中等教育学校(3回)が3倍台半ばに、5日午後では関東学院(二期)が9倍に乗せそうである。