全米オープンなど世界基準の試合も行えるテニスコートは、1面増やして昨年から4面に

STEAM+Rで「オリーブストリーム」に

――ところで、横浜市教育文化センター跡に、関東学院大学の新しいキャンパスができますね。この前見学してきましたが、素晴らしい建物です。大学にはおカネがありますね(笑)。

森田 2023年4月に、経営学部や法学部などが入る関内キャンパスを開校します。JR根岸線・横浜市営地下鉄「関内」駅からすぐのところにできますので、馬車道などにも学生の文化が入り、若者が多くなることで雰囲気が変わることと思います。このことが、受験生にどのように受け入れられるか、ですね。

――関東学院大学には付属校が二つあります。六浦(横浜市金沢区)の方は大学の横浜・金沢八景キャンパスと一緒です。

森田 本校は所在地の地名から三春台(横浜市南区)と呼ばれています。理科実験室などが入る中学校の新館はできてから14年たちました。大学に相談して、老朽化した体育館の建替えと耐震性不足で解体した旧本館を復元することが私の役割だと思っています。他にも、グラウンドの整備や図書館も新しくしていきたいですね。

――取り組むことがたくさんありそうですね。学校の現状はいかがでしょう。

森田 同じ構内にある付属の小学校からは、毎年50人ほどが内部進学してきます。中学では200人ほど外部募集しますので、1学年250人ほどで6クラスとなります。年によって少し動きますが、男女比は2:1です。当面はこれを維持していきたいと思います。

――学校の至るところにある十字はオリーブの葉を組み合わせたもののようですが、これに象徴される宗教教育の面ではいかがでしょう。

森田 本校はキリスト教を強いて、クリスチャンを増やそうと考えているわけではありません。公立校では世界史や倫理で触れるくらいですが、牧師でもある聖書科の教員から聖書を6年間学ぶことで、他宗教の教えも知り、宗教観が生徒に芽生えると思います。教員もキリスト教の理解者ですし、各クラスに宗教委員の生徒もいます。

 グローバルな時代には、内外問わず外国人と接する機会も多くなりますが、世界を動かす要因でもある宗教のことを感覚的に理解できることは、社会に出たときのインセンティブになると思います。

――そこに本校の軸(コア)を置こうと考えているわけですか。

森田 英語4技能、プログラミング、探究といった取り組みはどこの私学でも同じようなことを言っていると思います。STEAM教育もそうですが、これに宗教のR(Religion)を加えて、本校ではSTREAMという流れを作ろうと昨年から取り組んでいます。「オリーブストリーム」ご紹介のためのYouTube動画も作りました。

 さまざまな学びの先に何があるのか、建学の精神を具現化する、現代化することによって説明していきたいと思います。

――中等教育ではそういうものが一番大切になりますね。

中学校舎にはストリートピアノが置かれ、休み時間など男女を問わず生徒が弾いている

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